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内野 勝行 院長
ウチノ カツユキ
KATSUYUKI UCHINO |
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金町脳神経内科・耳鼻咽喉科 |
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出身地:埼玉 |
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趣味:お笑い、スポーツ、読書 |
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好きな作家:沢木耕太郎、宮城谷昌光 |
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好きな映画:『レオン』 |
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好きな言葉:「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」(陳勝) |
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好きな音楽:ジャズ |
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好きな場所:井川(静岡県) |
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■難しいからこそ、挑戦のしがいがある |
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祖父が喘息を患っていました。それを見て私は、「僕がお医者さんになって治してあげる」と周囲に言っていたらしいのです。“らしい”というのは、その記憶が私にはないからなのですが(苦笑)。とはいえ、根本に、「人を助けたい」という気持ちがどこかにあったのだと思います。「人が好きだ」ということもあり、今の道につながっていったのでしょうね。
神経内科を選んだのは、この科が最も難しく、太刀打ち出来なかったからです。私は小学校ではサッカー、中学からはラグビー、大学ではアメフトをやっていました。ただ、運動そのものは本当に苦手なんです。趣味が高じて毎年、M-1グランプリに出場しているのもそう。上には上がいることを確認しないと安心出来ないんです。こう見えて、意外に調子に乗るタイプなものですから(笑)、常にウィークポイントを持っていることで自分を律する必要があるのです。
研修医として神経内科を廻った時は、それこそコテンパンにされました。だからこそ、ここ以外に選択肢はないと思い、この科を選択したのです。 |
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■幼い頃の経験が、患者さんと向き合う“こころ”を養ってくれた |
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難病に指定されている病気のほとんどが神経内科の範疇に入ります。ALSやパーキンソン、筋ジストロフィーはその代表的な例です。たとえば、癌という病気に対しては、進行にもよりますが、何らかの手がありますよね。ところが、これらの病気に関しては、それが何もない。だからこそ、難しい分野だと言えます。
私が医師になりたての頃、ある方がALSを発症しました。当時、30台だったのですが、その女性は「子供が生みたい」という希望を述べられました。「私の力では抱き上げられないかもしれないけど、でも…」と。彼女は、そこに生きる希望を見出したのでしょう。それに対して、薄っぺらい言葉を並べても何にもなりません。私が出来ることは、彼女の希望に添い遂げていくことだけでした。
話は変わりますが、私は子供の頃、父の仕事の都合で転校を繰り返していました。同じ場所にずっといると、それが当然と思い、気づかないことかもしれませんが、私は転校をするたび、周囲の状況を少しでも早く理解できるように努めていたような気がします。その感覚がおそらく、人の気持ちをおもんばかり、対応する能力というものに結びついたのではないかと思っています。とりたてて、「何が一番」という形あるものは持っていませんが、そこは私が人に少しは誇れる長所なのではないかと思っています。 |
■最後の最後まで、全力を尽くして患者さんに向き合っていく |
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私にモットーがあるとすれば、それは、「あきらめないこと」です。目の前にいる患者さんに全力を尽くすことは当然のことですが、それが私にとっての生きがいということになります。ですから、たとえお薬で症状が改善しなかった場合にも、お薬にしがみつくということはありません。漢方にアンチエイジング、それから、鍼灸や整体、あるいは栄養士の先生にバックアップしていただき、つぎ込めるものをすべてつぎ込んでいきます。鍼灸を採用したのは、ただ単にアイデアというわけではありません。ここでMRIやCTを撮り、神経学的な所見をきちんととった上で鍼をおこなうことで、従来の枠に収まらない効果が期待できるのです。
ですから、患者さんもあきらめず、病気に立ち向かっていく気持ちを持ってもらいたいと思います。「こうしたい」という希望を持つ方に対しては、それに応えるべく、最後の最後まで全力で私も向き合っていきます。 |
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■認知症を正しく理解していただくことが大切 |
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治療はもちろんですけども、認知症を正しく理解していただくことに力を入れていきたいと考えています。というのも、認知症に対して、皆さんが恐怖を覚え過ぎてると思うからです。
私は認知症を、「記憶の断捨離」と呼んでいます。部屋の掃除をするとき、古いものを隅から引っ張りだしてする人はあまりいないものです。まずは手近に、目の前に見えるものから片付けていきますよね。人の記憶はそれと同じで、昔の事は憶えたまま、新しいものを忘れるように出来ているのです。70年、80年生きていれば、“記憶の母屋”が小さくなってしまうのは仕方のないこと。むしろ、大切な記憶を失わないために、いらない記憶は整理されていくと思っていただきたいのです。
認知症に限ったことではありませんが、病気があれば、もちろん、それを治すことに全力を尽くします。ただ、より重要なのは、その人そのものなんですね。ここでは、礼儀作法にはこだわることはありません。胸襟を開いて入り込むことで、まず、その人そのものを理解できるように努めます。それが出来て初めて、病気もわかるのだろうと思うからです。 |
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■これから受診される患者さんへ |
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いらした時はどれだけ落ち込んでおられても、診療後、笑顔で帰っていただくのが私の目標です。ここで少しでも元気を取り戻していただければと思いますし、みなさんと肩を並べ、同じ目線で信頼関係を築くことが出来るようにと思っています。
1人の人間を幸せにすることはとてもつもなく難しいこと。しかし、私に会うことを楽しみに来院して下さる方が何人もいらっしゃって下さいます。それは本当に光栄なことです。その想いに少しでも報いるため、これからも全力で取り組んでいきます。
※上記記事は2017年10月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。 |
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