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総合医療 朱クリニック

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朱 永真 院長
インタビュー
朱 永真 院長 シュ エイシン
EISHIN SYU
総合医療 朱クリニック
生年月日:1956年1月24日
出身地:東京都
血液型:A型
趣味・特技:体を動かすこと
好きな本・愛読書:食と健康に関する書籍をはじめ様々なジャンルの本を読みます。
好きな言葉・座右の銘:日々精進
好きな音楽・アーティスト:スティング
好きな場所・観光地:バリ島
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■この道を志したきっかけや現在に至るまでの経緯をお聞かせください。
医師になったきっかけをひとことで言うなら"歴史"ということになるのでしょうか。私のルーツは大陸にあり、両親が若い頃に日本にやって来ました。幼い頃満足に勉強をすることができなかった両親は、私には日本の教育を受けさせ、食べていくために「医者になれ」と言ったのです。それでも、まだ子供だった私はその言葉の背景にあるものを理解できず、高校3年生になっても部活に明け暮れていて(苦笑)。日本の教育を受けず先に社会に出ていた兄や姉が苦労している姿を見て、ようやく心を決めて勉強を始めたんです。
その後、日本大学医学部に学び、医師免許を取得した後は第一外科へ入局。この時の恩師に誘われて、1992年の設立と同時に日本大学板橋病院救命救急センターに移り、5年ほど勤務しました。一般的な総合病院では各科の交流は皆無ですが、救命救急センターでは一刻を争う患者さんに対して各科のドクターが一堂に会し、瞬時の判断で迅速に治療を進めます。既存の技術の中から新しい治療法を開拓したドクターをはじめ、すぐれた医療技術を間近に見る日々で、とても刺激を受けましたね。各科の技術を集約して、一人の患者さんをいかに救うか、チーム医療の基本を学ぶ貴重な時間となりました。
転機になったのは、40代のはじめに父を亡くしたことです。その時、自分はこれから何年も救命救急の現場に身を置いて治療を続けて行くのか?と自問したんです。たくさんの人とお金を使って治療をしても健康な体を取り戻せないまま、ただ生きているだけの状態で退院していく患者さんを多く見送ってきました。人材や最先端の機器は揃っているけれど、誰もが自分の仕事を全うするだけで人と人とのつながりは感じられない。何かが足りない、人の心が置き去りにされているような気がして、職を退くことを決意しました。

朱 永真 院長 朱 永真 院長

■『朱クリニック』設立の経緯をお話しください。
人は、心と体がどちらも元気な状態で、はじめて健康と言えます。病院に通って薬を飲み続けなくてはならないような患者さんを作らないこと、これが理想的な医療の形ではないでしょうか。私はそれまでの経験から、西洋医学だけでは限界があると感じはじめていました。薬に頼ることなく患者さんの心までケアできる治療、根本的な治療を実現するために何が必要なのか考えるようになったんです。
そして、救命救急センターの職を退いてから2年ほどの期間を、鍼灸や温熱療法など、古くから伝わる自然療法の世界を学ぶことに費やしました。一般的な病院では、診察で異常が見つからなければ治療することはありません。たとえ患者さんが体の不調を訴えても、病名がつかない病気は放置するというわけですね。でも私は医師として、できる事はなんとかしたい、知っている事は教えてさし上げたいと思うのです。そんな思いが実って、1999年に『朱クリニック』を開院しました。木と緑をふんだんに使った院内で、心身ともに元気になっていただきたいと思っています。

■どのような治療を行っているのですか?
朱 永真 院長体の痛みを訴えて来院される患者さんには、(1)運動すること(2)鍼灸・温熱療法(3)薬をのむ・手術をする、という3つの方法をご提案します。痛みを訴えている方に運動を勧めることに違和感があるかも知れません。でも、薬漬けになったり手術をすることは誰でもイヤですよね。それならば、運動ができるように治療しましょう、ということをご説明しているのです。もちろん薬を飲んで症状を緩和することはできますけれど、病気が完治したわけではありません。痛みの原因をしっかりと見極めて、根本から治療することが必要なのだと、患者さんに理解していただくことが大切だと思っています。
私やクリニックのことが掲載された雑誌をご覧になって来院される方も多く、中にはメンタル面に問題を抱える方もいらっしゃいます。心の状態は体に影響が出るもですから、数値に異常はなくても息苦しさを訴える患者さんなど、心理的な治療が必要な方には個別にカウンセリングを行っています。何よりも皆さんに、よりよく歳を重ねていただきたいという思いで診療を続けています。

■今後の展望をお聞かせください。
開院する前から、鍼灸や温熱療法、アロマセラピーは、将来かならず医療に必要なものになると思っていました。自然の力を借りた方法で、人の手を使って施術をすると、みなさん「楽になった」とおっしゃいます。8年間も顔面神経痛を患い、病院では「治らない」と言われた患者さんが、鍼と温熱療法の手当てによって半年ほどで回復した事例もありました。こうした事実を医療界に認めてもらいたい、多くの方に知っていただきたいという思いから、2005年に『オリエンタルアロマセラピーカレッジ』を設立しました。そして今度は、食を通して健康を考えるコミュニティースペースを提供したいと考え、『SYU CAFE』のオープンを予定しています。自然栽培で野菜を育てている方の話をお聞きしたり、牛を育てるための飼料について考えたり。食べながら健康になれるメニューを考案中ですので、期待していただきたいですね。患者さんのなかには、西洋医学に自然療法を取り入れ、学校を作って、次は喫茶店ですか?と怪訝に思われる方もいらっしゃるかもしれません。でも、救命救急センター時代から私の考えは一貫しています。すべては根本的な治療のため、心と体を元気にするためなのです。

■最後に地域の皆様にメッセージをお願いします。
心と体がどちらも健康な状態で、元気に生きて生涯を全うすること。これが人生最高の喜びではないでしょうか。来院された患者さんを元気にすることが私の仕事ではありますが、こちらから指示することばかりではありません。私は、医療や食について患者さんと共に考え、学び合う関係でありたいと思っています。生き生きと元気に生活するために、どんな治療を選び、何を食べてどう生きて行くのか?ぜひ一緒に考えて行きましょう。

※上記記事は2013.6に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。

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