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清水 三千代 代表 & 三田 隆三 工場長
シミズ & ミタ
SHIMIZU & MITA |
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江戸切子の清水硝子 |
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生年月日:[清水]1953年5月9日 [三田]1933年10月22日 |
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出身地:[清水]東京都 [三田]神奈川県 |
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血液型:[清水・三田]O型 |
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趣味・特技:[清水]芝居・音楽鑑賞 [三田]草野球・ボウリング |
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好きな本・愛読書:[清水]田辺聖子作品 [三田]読書は新聞くらいですね(笑) |
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好きな映画:[清水]ハラハラしないハッピーエンドもの [三田]西部劇はほとんど観ました |
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好きな言葉・座右の銘:[清水]今を頑張る [三田]一所懸命 |
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好きな音楽・アーティスト:[清水]フォークソング [三田]五輪真弓 |
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好きな場所・観光地:[清水]千葉県鴨川の自然王国 [三田]京都 |
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■工場長がこの道を志したきっかけや、今に至るまでをお聞かせください。 |
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【三田 隆三 工場長】
中学を卒業して、この先どうしようかと考えていた頃に、こちらの職人をしていた先輩から、手が足りないから手伝いに来てくれないかと誘われたのがきっかけですね。うちは男ばかり8人兄弟だったものですから、早く母を助けてあげたいと思う気持ちもあって、こちらでお世話になることにしました。それから2、3年するうちに、いつの間にか工場で一番の古株になってしまって(苦笑)。20歳にもならない若い頃から『工場長』という肩書で職人を続け、気がつけば65年。江戸切子の職人としては、東京都では、長い方に入ります。 |
■会社の概要と江戸切子についてご紹介ください。 |
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【清水 三千代 代表】
清水硝子は、私の祖父にあたる初代・清水直次郎が大正12年(1923年)に当時の本所区(現・墨田区)菊川で創業しました。その後、取引のあったガラス工場の移転に伴ってこの堀切に移って来たんです。私は三代目で、会社は今年で創業90周年。長きにわたり、江戸切子の製造・販売をしてまいりました。
江戸切子とは、ガラスの表面にカットを入れて装飾を施す技術のことです。昔は透明なガラスにカットをするのが主流でしたが、江戸時代の後期から色付きのガラスにもカットするようになったとか。最近では、白と黒、モノトーンのガラスにカットを施したロックグラスが東京都の伝統的工芸品チャレンジ大賞で優秀賞するなど、スタイリッシュな作品も多くなっているんですよ。 |
■工場長が作品づくりの際に心がけている事はなんでしょう? |
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【三田 隆三 工場長】
江戸切子は[割出し]といって、カットを施すための大まかな線をガラスの表面に入れることから始まります。そしてダイヤモンドホイールを使って骨格部分をカットする[粗摺り(あらずり)]から[三番摺り]と、段階にあわせて道具を変えながら繊細な模様を作り上げるわけです。細かい部分を仕上げる時には何ともいえない緊張感があって、そこが私は好きなんですよね(笑)。最後に磨き粉をつけて[磨き]、水を使って[洗い]の作業をすると、それまで曇っていたガラスが美しく輝きだします。やはり江戸切子の魅力は、それぞれのカットが光のなかで輝きあう、その美しさにあると思うんですよね。ですから、美しさや輝きがいつまでも続くように、作品を作る際にはいつも、質の悪いものを作らないようにと注意をして気を引き締めて取り組みます。最近は女性の職人も仲間に加わりましてね。若い人たちのヤル気につられるようにして、私も精一杯の仕事をしていますよ。 |
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■東京スカイツリーの装飾を手がけられたそうですが? |
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【清水 三千代 代表】
私どもの歴史や技術などを評価していただいたのか、東京スカイツリーのエレベーター、エレベーターホールに飾られた3メートルのオブジェ、チケットカウンターに埋め込まれたプレートなどの製作に携わりました。隅田川の花火をイメージしたエレベーターの装飾には、370個を超えるパーツが使われているのですが、デザイナーさんのイメージと色をあわせるなかで、何度も作業のやり直しがあって。職人さんたちは大変な思いをしたかも知れませんが、清水硝子として大きな仕事をやり遂げることができ、従業員一同とても誇りに感じています。また、この東京スカイツリーの装飾がご縁で、昨年ご結婚された東MAXこと東貴博さんと安めぐみさんの結婚式の引き出物の製作も承りました。王冠とティアラをモチーフにしたペアグラスなのですが、真上から見ると花火をイメージした模様が楽しめるんですよ。
【三田 隆三 工場長】
東京スカイツリーの装飾は、長い職人生活のなかで一番心に残る仕事です。製作に携わった者として、開業前に東京スカイツリーの中を見せていただいたのですが、実際に自分たちが作った作品が飾られているのを目の当たりにすると、鳥肌が立つほど感動しましたね。これまでの集大成と言いますか、足跡を残す仕事ができたことは、職人冥利につきる、ありがたい事だと思っています。ただね、皆さん早く展望台に上りたいものだから、エレベーターホールに飾られたオブジェを素通りされる方が多いんですよね(苦笑)。高さ3メートルの東京スカイツリーのオブジェは、60センチの長さの筒状のガラスにカットを施したり、いくつものパーツを組み合わせて大切に作り上げたものなんです。エレベーターの順番を待つ間に、ぜひゆっくりとご覧いただきたいですね。 |
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■最後に地域の皆様にメッセージをお願いします。 |
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【清水 三千代 代表】
江戸切子と言うと、結婚式の引き出物などでもらって、そのまま食器棚にしまい込む方が多いんですよね(苦笑)。でも普通の食器と同じように、毎日の食卓でどんどん使っていただきたいと思います。もしもご使用中に破損が生じた際は、当社で修理を承ることが可能です。ふちが欠けたグラスを一輪挿しにしたり、足が折れたワイングラスをフリーカップにしたり。当社でお買い上げいただいた品でなくても、できる範囲で再生いたしますので、どうぞご相談ください。
【三田 隆三 工場長】
江戸切子の素晴らしさは、見るだけでは伝わりません。ぜひ手に取って、その重量感を感じていただきたいですね。展示場で作品に触れ、その魅力を感じていただけたら、工場も覗いてみてください。これからも皆さんに喜んでいただけるような作品を作りたいと思っています。
※上記記事は2013.3に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。 |
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